【Z会中学受験 算数】年れい算と消去算(方程式で解かない)【新5年2月後半】

長男(新小4)はZ会の中学受験コースを1年先取りで受講しています。今月から中学受験においては長男は新4年生になり、Z会の講座は新5年生の範囲になります。我が家では、新5年生の範囲もトータル指導プラン(練習問題と月例テストがある教材)を使って学習しています。

新5年生2月後半の単元は年れい算と消去算です。消去算について大人がアドバイスする際に注意が必要と感じたので、記録に残しておこうと思います。

消去算についてアドバイスするのは要注意

Z会のカリキュラムとしては、「年れい算・消去算」となっていますが、年れい算は分配算の一類型で、分配算は2月前半で学習しています。したがって、新5年2月後半の新単元は、実質的に消去算だけです。

消去算は方程式で解かない

中学受験算数を親が教える際に、大きな障害になる原因の1つに、「中学受験算数では方程式を扱わない」というものがあります。中学や高校の数学まで学習している大人が消去算の問題を見ると、方程式を使って解きたくなってしまいます。しかし、方程式は基本的には使わないほうが良いです。

中学受験を最上位で経験した人(特に算数が得意だった層)は、中学数学で方程式を習った際に、「算数で学習した消去算のやり方の方が簡単なのに、なんでこんな面倒な方程式なんて使わなくちゃならないんだ」と感じた経験があると思います。少なくとも私はそう感じました。中学の同級生とそういう会話をした記憶もあります。

ところが、今回長男に消去算を教えて欲しいと言われた際に、方程式を使った解法ばかりが頭に浮かんでしまい、うまくアドバイス出来ませんでした。方程式を習いたての頃は算数的な解法が圧倒的に解きやすいと感じていたのに、今では脳が硬くなってしまって算数的な発想が乏しくなってしまったようです。大人の脳と子供の脳は構造が全然違うんだということを実感しました。

消去算は最小公倍数でそろえて消去

そのような事情があり、うまく長男にアドバイス出来なかったため、Z会の動画解説を長男と一緒に見ることにしました。そして、式の変数ごとに最小公倍数で揃えて消していくというやり方を一緒に再確認し、長男は消去算を苦なく解けるようになりました。

余談ですが、算数解法と方程式解法の両方のやり方を実際にやってみるとわかりますが、消去算の問題は最小公倍数でそろえて消去する算数解法の方が簡単です。方程式解法は、係数が全ての変数についていると、分数の計算を余儀なくされ、計算が煩雑になります。

算数と方程式(山本先生の動画)

算数と方程式については、私がよく参考にさせて頂いている山本塾の山本先生も動画を出されています。

山本先生は、方程式の考え方のうち、①移項、②展開、③負の数の概念の3つについては使えるようになっておくべきとのこと。ただし、①移項は逆算で学習する、②展開はただの分配法則、③負の数の概念は自然に身についていくものなので、あえて方程式を学習する必要はないしお勧めしない、という内容です。

個人的にも、算数の一番の基本は「具体的に考えて試す(具体化+分析)」だと考えています。一方で方程式は、「とりあえず立式して解く(抽象化+処理)」という、算数とはほぼ真逆の方向に行く道具だと考えています。したがって、算数的な発想力をつける上で、方程式を早期に学習することはマイナスの側面が強いように思います。賛否ある部分と思いますが、我が家ではいったんは方程式を取り入れない方向で進めていくつもりです。

演習量の補充(予習シリーズの演習問題集)

Z会中学受験コースは、新5年生から回数が増えて練習問題も増えますが、それでも演習量は不足しています。長男は、予習シリーズの演習問題集から、対応する単元の問題に取り組むことで演習量を確保しています。

消去算の単元は、予習シリーズの4年下巻第12回「一方にそろえて解く問題」と対応しています。問題量は少なくないですが、今回はもう一つの単元の年れい算が簡単だったこともあり、予習シリーズの演習問題集の「一方にそろえて解く問題」の全問に取り組みました。

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