長男が小数÷小数であまりのある計算で少しつまづきがあったので、記録を残しておこうと思います。
小数÷小数のつまづき
長男(小3)はZ会の中学受験コースに1年先取りで取り組んでいます。小数÷小数の計算は4年生の3月のカリキュラムで、長男は小2の3月に取り組みました。
Z会の中学受験コースの良いところの一つに、過去の履修内容の定着度を見るために、月例テストで、その月の範囲以外からの出題が何問かあります。9月の月例テストで小数のあまりのあるわり算が出題され、長男は正答出来ませんでした。
小数÷小数のあまりの特殊性
整数のわり算であまりを出す時は、あまりも整数になります。小数同士のわり算の場合は、これが当てはまりません。例えば、48.6÷21.9を小数第一位まで答えを出してあまりも求める場合、「2.2あまり0.42」となります。答えが小数第一位なのに、あまりは小数第二位までの数になります。
さらに、小数のわり算をする時に、「小数点をずらして計算する」と習うことが、小数のわり算であまりが出る場合の理解を難しくしています。例えば、48.6÷21.9は、小数点をずらして、486÷219として計算すると習います。この場合、答えは「2.2あまり4.2」となります。ただし、あまりはずらす前の小数点の位置からおろしてくるので、「2.2あまり0.42」となるというやり方で習っています。
そうです、あまりのある計算では、小数点をずらしてから戻すという2度手間をやってるんです。ここがあまりのある小数のわり算を難しくしているポイントだと思います。
長男は、このあまりの部分で小数点をもとの場所からおろしてくるというのを忘れていて誤答していました。
小数のわり算は概算から計算すれば、小数点の位置はずらさなくて良い
そもそも小数のわり算で小数点の位置をずらすのは、「わり算はわる数とわられる数に同じ数をかけても、『商』は変わらない」という性質を利用するためです。つまり、商の計算のために小数点をずらすのであって、あまりを計算する上では小数点をずらす意味はありません。そして商の計算については、概算の感覚がついていれば小数点をずらす意味はありません。例えば、48.6÷21.9を計算すると、商はおおよそ2になると理解できれば、小数点の位置は考えるまでもないでしょう。
小数点をずらさずに計算する最大のメリットは、計算ステップが減るので、計算が早い(暗算できる範囲も広がる)ということです。そもそもただの四則演算なのに、やり方を覚えないと出来ないなんてことはおかしいと思います。また、わる数を整数に直さないといけないと教えることは、小数を小数のまま理解することを諦めているように思います。
算数で覚えないといけないのは、武器となるツールだけです。長男には、小数点をずらさないで計算できるようにしようと声かけしました。
小数のわり算の計算練習
やり方を理解したら、とにかくそのやり方で練習することが大事です。長男は、今週に入ってから1日4問ずつ、3桁÷3桁の小数のわり算の問題を使って練習しています(商は小数第1位まで計算)。初日は小数点をずらす一般的なやり方をしていて、4問に12分かかり、誤答もありました。2日目から小数点をずらさずに計算するようにし、4日目には全問検算・全問正解で4分を切りました。「小数のわり算って簡単だね」と言い出しました。
正直な話、小数のわり算であまりがあるケースはそれほど重要性は高くないと思います。小数のかけ算とあまりの無いわり算は、面積や体積の計算、比や割合の計算など、計算力が求められる場面は多々あると思います。一方、小数のわり算であまりがあるケースが、どういう場面で求められるのかはあまりピンと来ません。分数にしてしまえば割り切れないリスクもありません。
なので、ある程度慣れて来たらいったん切り上げて、また出て来た時に学習しようと思います。